お店で飲むような美味しいコーヒーを自宅で淹れることができたら、パートナーや友人にも喜ばれるしご自身でも好きな時に楽しめますよね。
僕はダイニングバー をやってるのですがコーヒーが好きでしれっとメニューにのせてます。小さな店ですが意外とコーヒーのご注文は多く年間で1000杯くらいは淹れてます、お酒を飲んだ後に飲むコーヒーも美味しいものです。今回は雑味がなくすっきりと飲める淹れ方を、4つのポイントに絞ってまとめました。簡単ですので是非お試しください。
なお、今回は中〜深入りの焙煎度の豆を使用する場合のお勧め方法です。浅煎りの場合はこちらに紹介していますのでご覧ください。
ドリップコーヒーに必要なもの
- キッチンスケール
- ケトル
- 温度計
- コーヒーサーバー
- コーヒードリッパー(ペーパーフィルター)
- コーヒーミル
温度計は無くても出来ますし、サーバーがなくてもカップに直接おとせます。ミルがなければ粉で購入すれば良いです。気楽に始めましょう。
それぞれのツール、役割や選ぶ時の注意点など別記事で説明予定です。既にそろっている方はある程度自宅でコーヒーを楽しんでいると思いますので、このページの淹れ方も参考にしていただければ幸いです。
豆の使用量に関して以下の表のようにまとめました。お好みで調整してみてください。
一人前 | 二人前 | 三人前 | 四人前 | |
出来上がりコーヒー量 | 130cc | 260cc | 390cc | 520cc |
コーヒー豆 | 15g | 21g | 26g | 30g |
では、実際の作業をみてみましょう。目次はタップすると見たい所にとべます。
状態の良いコーヒー豆を用意する
コーヒー豆の重要性を表すのに、良いケースがあります。
プロのバリスタさんが焙煎後3ヶ月経ったコーヒー豆を使用して淹れたコーヒー
初心者さんが新しいコーヒー豆を使用して淹れたコーヒー
コーヒーマシンで新しいコーヒー豆を使用して淹れたコーヒー
以上の3パターンを比較した時、一般的な味の優劣はどうなるでしょう。
この中ではコーヒーマシンで淹れたものが一番美味しく、次に初心者さん、バリスタの順となります。
古いコーヒー豆ではどんなに熟練のバリスタさんでも美味しく淹れることは難しいです。
それくらい豆の状態は肝心です。
ちなみに、この記事を最後まで読んだらあなたはコーヒーマシンに勝ち、一番になれます(笑)
さて、コーヒー豆の状態が良いとは以下のような事です。
- 豆が均一な大きさでムラ無く焙煎されている
- その豆の特徴に適した焙煎度で焙煎されている
- 焙煎して日にちが経っていない
ここでは豆は購入する前提ですので1と2はコーヒー豆のショップさんのお仕事となります。
僕たちが気をつけることは「焙煎して日にちが経っていない」です。
どんなに良いコーヒー豆でも、日にちが経っていますとよろしくありません。
焙煎したてが美味しさのピークで、その後は下降の一途ですので、1ヶ月程度で飲み切りたいところです。(※一部の浅煎りコーヒーを除きます)
信頼できる良いコーヒー豆のお店を見つけておくことも大切です。
注文してから焙煎してもらえる所が良いです。
お湯の温度を整える
お湯の温度は抽出後の苦味、酸味などに大きく関係します。
理想の温度は
- 中煎りの豆・・・92℃
- 深煎りの豆・・・86℃
くらいがおすすめです。
ざっくり説明すると
温度が高い=苦味が強調
温度が低い=酸味が強調
という法則があるのですが、豆のタイプと焙煎度合いによっても変化しますので
ひとまず焙煎度合い別に上記の温度で試すのが良いかと思います。
重要なのは沸騰したての熱々のお湯ではないということです。
沸騰したてのお湯を別のケトルに移すと大体90℃前後に下がるので温度計がない方は目安にしてください。
→温度計はあったほうがベターです。
→温度計つきケトルという便利なものもあります。一度使うと手放せません(笑)
豆を直前に挽く
コーヒーは豆のまま購入し、飲む直前に粉に挽くのが理想です。
引き具合をメッシュと言いますが
メッシュは細かければ味は濃くなり
荒ければスッキリした抽出になります。
ハンドドリップに使用したい場合はグラニュー糖程度のメッシュが万能でしょう。
どうしても粉の状態で購入したい場合は冷凍庫で保存し、早めに飲み切りましょう。
→ミルのおすすめは最初はお求めやすいプロペラタイプでもOKです。
ちょっと興味が湧いてきたら様々なタイプがありますので別記事で紹介予定です。
↑こんなタイプや
↑こんなタイプ(かっこいい・・・。)
必要量の半量を抽出 後はお湯を注ぐ
いよいよお湯を注いで抽出します。
ドリッパーにペーパーをセットしサーバーの上に置いて、豆を入れる前に上から湯を注ぎます。
目的はペーパーの紙の匂いを取る事とサーバーを温める事です。
挽いた豆をセットし揺すってならし中心を少し指で窪ませてあげます。
サーバーが暖まったら湯をカップへ移し、抽出している間にカップも温めます。
<抽出スタート>
まず、コーヒー豆に均等に少量の湯をかけ30秒ほど蒸らします。コーヒー豆はドリッパーに逆円錐形でセットされてるので中心はやや多め、淵の方は少なめのお湯をかけることになります。
蒸らし後は「のの字を描くように」中心から外側にゆっくりお湯を注ぎます。
お湯を注ぐ速さで味が調整されます。
早い→スッキリした風味、酸味を感じる
ゆっくり→濃厚になる、苦味も強調
出来上がりのコーヒー量全体の半量が抽出されたらドリッパーをサーバーから外します(まだお湯が少しドリッパーに残ってる状態です)
残りの半量はそのままお湯を入れます
マドラーなどで混ぜて、温めたカップに注ぎ完成です。
さて、半量をお湯で割る理由ですが
コーヒーの美味しい成分は抽出し始めの方に多く、抽出後半はあまり味がなくエグみがでてしまうためです。
もちろん後半にもコーヒーエキスは含んでいますが、ネガティブな要素の方が多いのでカットしてしまう方法です。
実験的に一杯のコーヒーを全て出し切り最初の1/3、次の1/3、最後の1/3で分けてみました。(写真は左から順に最初、途中、最後)
みても分かるとおり、一番最後の抽出はコーヒーの風味は薄く、代わりにえぐみの様な苦さがあります。当然左の最初のグラスが最もコーヒーの成分が強く、風味も良いです。
今回紹介の方法はこの最初の美味しい成分を雑味のないお湯で割ると言うワケです。
本当にクリアで美味しいコーヒーになります。
まとめ
コーヒーの淹れ方には本当にいろいろな方法があり、それぞれ大きく味が変わります。
今回ご紹介した方法は「若干多めの豆を使用して濃厚なコーヒーエキスを抽出し、お湯で飲みやすく調節する」というもので、風味は豊かですが後味はスッキリして、杯数を飲んでも胃がもたれたりしにくいですよ。
他にもおすすめの「46メソッド」というものもあり、アジア初のバリスタチャンピオンの方が考案した淹れ方です。
それと、浅煎りのコーヒーを楽しむ場合は若干淹れ方が違います。
それぞれわかりやすくまとめた記事を作成中ですので、またご紹介しますね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
では、今日も楽しいコーヒーライフをどうぞ。